ひと味違ったビジネス書の楽しみ方〜過己紹介を味わう〜

過己紹介_サムネ

ぼくはビジネス書や自己啓発本が好きです。

なぜ好きかというと、それらの本を読めば生き方や考え方が変わって明るい人生になるんじゃないかとワクワク妄想できるからです。

ただ、まだ人生が変わるような本とは出会えていませんが…。

そんなビジネス書や自己啓発本によくありがちなのが、著者が過去のダメだった頃の自分を紹介する文章です。

納得できるまで行動できない性格で、先輩の頭ごなしの指示をすんなりとは聞けず、その分初動が遅くなる。大声で怒られる。その言い方に意見するとまた怒られる……。その繰り返しですり減っていく。

佐久間 宣行「佐久間宣行のずるい仕事術 僕はこうして会社で消耗せずにやりたいことをやってきた 」

こちらは『佐久間宣行のずるい仕事術 僕はこうして会社で消耗せずにやりたいことをやってきた』の冒頭部分です。


このように過去の自分がどのようにダメだったかを紹介することで、これから読む読者のハードルを下げて「こんな自分でも変われたからあなたもきっと変われるよ!」と自信を持たせてあげるのです。

僕はこのような過去のダメだった自分を紹介することを『過己紹介』と名付けました。

著者はいろいろなタイプの過己紹介を使って読者のハードルを下げたり、読む気持ちを昂らせくれます。

今回はそんなビジネス書や自己啓発本の過己紹介に注目していくつか紹介していきます。

目次

ブログで5億円稼いだ方法 / きぐち

1冊目に紹介するのは、きぐち「ブログで5億円稼いだ方法」です。



この本では、著書が試行錯誤しながら手に入れたアフィリエイトブログで稼ぐ方法を紹介しています。

タイトルに具体的な数字が入っている本って不思議な魅力がありますよね。

僕の人生を簡単にまとめると、小学校では不登校、中学校ではいつも早退、高校では常に赤点、そして部活も一切やらなかったので、いわゆる「努力しない人間」でした。

きぐち「ブログで5億円稼いだ方法」

この本の過己紹介では、ブロガーになる前の著者の姿が書かれています。

シンプルな内容ながら、スキルもやる気もなかった当時の姿は読者に勇気を持たせてくれます。

過去紹介のお手本のような内容と言えるでしょう。

手ぶらで生きる。三重と財布を捨てて、自由になる50の方法 / ミニマリストしぶ

2冊目はミニマリストしぶ「手ぶらで生きる。見栄と財布を捨てて、自由になる50の方法 」です。


ミニマリストとは、身の回りの物を最低限に抑えて、物を持たないことで豊かさを手に入れた人たちのことです。

この本では、ミニマリストである著者による暮らし・時間・思考・人間関係などに対する考え方を提案しています。

紹介されている内容で僕が1番真似できないと思ったのは『1日1食で生活する』です。

「幸せな人生に必要なのは金。そのためにはいい大学、いい企業に入るしかない」と執念を燃やし、進学校の高校に入った。ところが、大学受験にあえなく失敗し、浪人生活に突入。アイドルの追っかけやアルバイトに明け暮れ、どうしようもない生活を送っていた。それでいて、高いプライドはさらにエスカレート。「(みんなに自慢できる)慶應以外行きたくない」と、意固地になっていた。今思えば、見栄っ張りのとんでもないクズだ。

ミニマリストしぶ.「手ぶらで生きる。見栄と財布を捨てて、自由になる50の方法 」

この本の過己紹介では、著者がミニマリストになる前のエピソードが書かれています。

裕福な家庭から一変し、お金のない生活になった著者の当時の心情が赤裸々に書かれています。

自分の理想と現実とのギャップに悩む人にとっては、とても刺さる文章になっています。

佐久間宣行のずるい仕事術 僕はこうして会社で消耗せずにやりたいことをやってきた / 佐久間宣行


最後は冒頭でも取り上げた『佐久間宣行のずるい仕事術僕はこうして会社で消耗せずにやりたいことをやってきた』です。

この本は、テレビプロデューサーの佐久間宣行がテレビ東京で働いている時に身に付けた仕事術を紹介している本です。

タイトルにはずるいと付いていますが、紹介されている内容はどれも真っ当な仕事術となります。

僕もこの本に書いてある『「楽しそう」を最強のアピールにする』を実際の仕事に活かしています。

たかが仕事だ、そう思おう。真正面で消耗するのを止めて作戦を立てる。会社にとって都合のいいだけの存在にならない。そのために頭をひねろう。それで無理なら会社をやめよう。

佐久間 宣行「佐久間宣行のずるい仕事術僕はこうして会社で消耗せずにやりたいことをやってきた 」

この本の過己紹介はなんと3ページにも渡って書かれています。

当時の著者が考えていたことや変わるきっかけとなったエピソードなどが詳細に書かれているので、読者も自分自身に置き換えながら読むことができます。

読み手に感情移入しやすいよう丁寧に情報を伝える文章は、さすがテレビプロデューサーと言えます。



以上が僕が提案する新しいビジネス書・自己啓発本の楽しみ方『過己紹介を味わう』です。

過己紹介は人生の数だけ存在するので、これからも無数の作品が生まれていくことでしょう。

みなさんも本を読む時は、過己紹介に注目してみてみるのはいかがでしょうか。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次